炭素鋼との比較
1、密度
炭素鋼の密度はフェライトとマルテンサイト型ステンレス鋼よりやや高く、オーステナイト型ステンレス鋼よりやや低い、
2、抵抗率
抵抗率は炭素鋼、フェライト型、マルテンサイト型、オーステナイト型ステンレス鋼の順に増加した、
3、線膨張係数の大きさの順序も類似しており、オーステナイト型ステンレス鋼が最も高く、炭素鋼が最も小さい、
4、炭素鋼、フェライト型とマルテンサイト型ステンレス鋼は磁性があり、オーステナイト型ステンレス鋼は磁性がないが、その冷間加工硬化によりマルテンサイト変態が発生すると磁性が発生し、熱処理方法でこのマルテンサイト組織を除去して無磁性を回復することができる。
オーステナイト型ステンレス鋼は炭素鋼に比べて、以下の特徴がある:
1)炭素鋼の約5倍の高い抵抗率。
2)大きい線膨張係数、炭素鋼より40%大きく、そして温度の上昇に伴い、線膨張係数の数値もそれに応じて向上する。
3)炭素鋼の約1/3の低い熱伝導率。